RENAULT Clio 5 (日本名ルーテシア)が2019年2月25日のジュネーブショーで発表されたのは周知の通りで、一般的なモデルの他に、少し高級でスポーティーなバージョン「R.S.(ルノースポール)ライン」もラインアップとして発表されていました。Clioにはどの世代にもホットバージョンと言われるモデルが存在したので、いつも通りClio4 RSに相当するモデルはしばらく経ってからの発表だと思っていました。
2019年6月23日、F1フランスGP開催に合わせて、Clio5をベースとした競技モデルが発表されました。個人的にはRS TROPHYに相当する、ホットモデルの発表だと思って、期待していたのでが、残念ながらベースとなるモデルはジュネーブショーで発表済みの「R.S.(ルノースポール)ライン」でした。
このモデルをベースにラリーやレースに参加できる「Clio CUP」「Clio RALLY 」「Clio RX」が設定されました。これらのモデルは参加競技に合わせた改造を施され、外観はエアスクープのほか、ルーフウイングの設定もあるようです。2019年秋には発売されるというから、欧州で開催されているワンメイクレース(Clio CUP)も来年からこの車両に変更されていくのだと思います。そうであれば、Clio5の市販車ホットバージョンは「R.S.(ルノースポール)ライン」という事になるのでしょうか。
Clio4 RS TROPHYの後継モデルを期待していた私としては、釈然としません。前々から一部では、Clio4 RSの後継車両は出ないという情報があり、信じたくはありませんでしたが、それが現実なったということでしょうか。
まだ私の想像でしかないので、なんとも言えませんが、RS TROPHYに象徴される、ルノーのBセグメントに属するホットモデル、5アルピーヌ、5GT TURBO 、Clio RSへと続いてきたホットモデルの継承は、Cセグメントのメガーヌに移行され、Clio5は「R.S.(ルノースポール)ライン」というなんとなく中途半端な立ち位置にされてしまうのか。それとも後日発表があるのだろうか?
F1フランスGPと同じく、先に開催された、ルノーのお膝元であるモナコGPでは、ニュルブルクリンクでFF最速の称号を取り戻した、メガーヌRS TROPHY-Rがお披露目されていました。RSモデルはメガーヌだと言わんばかりと感じるのは私の被害妄想でしょうか(汗)
すでにメガーヌのラインナップではRSの他にGTが設定されており、それにはRENAULT SPORTのバッチが付いています。(RSチューンとして出しているが)これと同じ位置付けであれば「R.S.(ルノースポール)ライン」は中途半端モデル(ホットモデルを期待している私の主観です)となってしまいます。
Clio4 RS TROPHY 乗りとしてはさみしい限りです。いわゆるホットハッチ好きで、特にラテン系の車が好きで(古い言い方ですが)、ルノーをはじめプジョー、ランチア、アバルト、など乗り継いで、この年になってやっぱりルノー車のホットバージョンモデルの乗り味(ホットなのにソフトな感じ)が最高と再認識してきただけに、できればClio5にもホットバージョンが欲しかったです。今後設定されることを祈りつつ、設定されなくても「R.S.(ルノースポール)ライン」が好みの乗り味であることを切に願います。まずは乗れるようになったら試乗にいきたいと思います。