●はじめに
今回の聴き比べはiPhone純正のミュージックアプリとの聴き比べでの相対評価となります。
また、CD相当音源(44.1kHz)を、アップサンプリングした音を聞いた時の個人的な感想で、人によっては感じ方が違う可能性もあります。
ハイレゾ音源をそのまま再生をするにはアプリ内課金が必要なので、どのアプリを選ぶか、その前に評価としての参考になればと思います。
・ONKYO HF Player
・radius NeoPlayer
・VOX
●再生環境
再生機:iPhone8 64GB
出力:Lightningアナログ出力
視聴イヤホン:UniqueMelody MACBETH(生産終了)
視聴曲:STEVIE WONDER/The Woman In Red 「It's You」
:【CD→iTuneライブラリ 】
視聴曲:AFTER7 /TIMELESS 「Runnin'Out」
●聴き比べ評価
【HF Player (ONKYO)】
音の印象
全体的に音量が上がり、音の輪郭が明瞭に解像度が上がった感がする。高音になればなるほどその傾向が強くなる。
ボーカルもよりはっきりと聞こえ、音質が上がった感じがわかる。
しかしながら他のハイレゾ再生アプリと比較すると若干劣る感じはする。
操作
ONKYOのハイレゾプレイヤーのようなインターフェースで見た目は綺麗なのですが、が海外アプリのようで、目の悪い人ににとっての視認性はイマイチ、少し見づらい。(ごちゃごちゃ感がある)
【Ne PLAYER (Radius)】
音の印象
HF Playerに対してもう一段レベルが上がった感じがする。高音の伸び、音の解像度もより鮮明になるが、いわゆるドンシャリのシャリの傾向がキツくなったとも言える。
低音は再生アプリ3つもそれほど変わりなく自然な感じで、低音が厚い感じはしない。
ミュージックアプリの方が意図的に低音を厚くしてような感じがする。
操作
視認性が良く見やいデザインで、アルバム、アーティストの検索もやり易く、操作性では一番おすすめ。ミュジックアプリに一番近い。
【VOX】
音の印象
Hf PlayerとNe PLAYERの中間くらいのという印象があり、この4つの中では一番落ち着いて聴ける。中音から高音にかけて洗練されているという印象。
ボーカールも気持ちよく耳に入ってくる感じ。
操作
慣れるまでやりづらい。英語表記を一部日本語対応した感じがあるので、少し違和感があります。rock jazzなどのジャンルカテゴリでの検索が無いので、アルバムが多くジャンル分けしている人にはお勧めできません。
しかし再生中の画面は一番カッコイイです
●試しにBluetooth接続して聞いてみました。
SENNHHEISER MOMENTUM でも音の傾向は同じで、イヤホンの性能もありますが、Blutoothでも十分高音質を楽しめます。
●好みのアプリは?
ミュージックアプリ保存の音源をアップサンプリングしただけなのに、程度の差はありますが、はっきり音が良くなった感じがあります。解る人には解る程度の差なのですが、それでも音の特徴に差があり、自分の好みに合わせて選べば、気持ちよく聴くことができると思います。
結果、私としては「VOX」を選びました。
私の視聴イヤホンは「Uniquemelody MCBETH」で、このメーカー、このイヤホンの特徴は、ナチュラルで、癖のない音を聞かせてくれます。こういう傾向が好きな人は音の全域に洗練された感じがする「VOX」がおすすめです。
また、ドンシャリで元気の良い音好みの方は「Ne Player」がおすすめで、イコライザーで、ホール館や、さらに重低音にすることも可能でその効果も大きめです。
一方で、あんまり激しいのはという方は「Hf Player」が良いかと思います。しかしながら、他のアプリに比べると音質全体として若干劣る感があり、ミュージックアプリに対してイコライザー機能に興味がなければあえてこれを選ぶ必要は無いかもしれませんが、ハイレゾ再生を目的とするのであれば、それを見越しての購入はどれもありだと思います。
●ハイレゾ再生するには
アップサンプリングだけでこれだけの音の違いがあると思っていませんでした。しかしここまでは無料提供の領域で、本領発揮はハイレゾ音源を再生した時だと思います。それには「ハイレゾ音源」「デジタル出力」に対応する必要があり、iPhoneの場合それに加えて「ポータブルアンプ(デジタルアンプ)」が必須になります。「VOX」以外はそれに対応した機器も揃っているので(むしろそっちがメインになると思います)それらを合わせて揃えるのもハイレゾ再生の楽しみかと思います。
今回はiPhoneに限っての話ですが、ハイレゾ対応のプレーヤーを一つ持つ方法もあるので、iPhoneに拘らなければ選択肢は広がります。